こんにちは。
不妊治療がんばり中の、30代後半の 新米主婦のブログです。
体外受精 挑戦しましたが、ダメでした…。
どうして 着床しないのでしょうか?
目次
『反復着床不全(着床障害)』とは?
『反復着床不全(着床障害)』とは
受精卵(胚)を繰り返し子宮内に移植しても、着床しないこと。
公益社団法人日本産婦人科医会による『着床不全』の定義は、「40歳未満の女性において、最低3回のサイクルで良好な胚を4個以上移植しても妊娠しない」状態だそうです。といっても 実際の病院の対応としては、もっと早い段階で(2回の移植etc)『着床障害』として対応してくださるところが多いようです。
体外受精 /顕微授精で『移植』をしたけど妊娠が継続できなかった理由として、『着床障害(着床不全)』以外に、着床はしたけどな流れてしまう『化学流産』や『不育症』も考えられます。
化学流産⇒[コチラ]
『反復着床不全(着床障害)』の原因は?
着床不全には、大きく分けて、「胚側」と「母体側」の原因があるそうです。以下のように分けられます。
●「胚」の問題。
・染色体異常。
●「母体」の問題。
・慢性子宮内膜炎。
・子宮内フローラ
・着床の窓のズレ。
・免疫の異常。
・銅/亜鉛の比率。
・他
これら問題は、着床についてだけではなく、流産を繰り返す『不育症』の原因とされることもあります。『着床不全』 と『不育症』は、未解明な部分が多く、原因が重なっていることも多く、2つを分けずに、常に同時に考える方がよさそうです。
不育症について⇒コチラ
ここでは とりあえず、『着床不全』として挙げられる原因をひとつづつ、概要をまとめて勉強していこうと思います!
まずは「胚」側の問題。
染色体異常
受精卵の染色体に異常がある場合です。
<検査>
日本では検査は認められておらず、限られた一部の病院で、臨床試験として検査することができます(着床前診断)。病院は限られており、金額も高額です。
<治療>
治療法は、ありません…。
詳しくはコチラ⇒[受精卵(胚)の染色体異常?どこで調べてもらえる?]
次は、「母体」側の問題。
慢性子宮内膜炎。
「慢性子宮内膜炎」とは、軽度の炎症が持続的に子宮内膜に起こっている病態です。「子宮内膜症」とは全く別の病態です。症状に乏しいため、一般婦人科では診断されないことがほとんどだそうです。慢性子宮内膜炎があっても妊娠できる人もいます。ただ、女性の10%程度に発症しており、『着床障害』や『不育症』のうちかなり多くの数の人が発症しているそうです。
<検査>
ALICE検査…慢性子宮内膜炎を引き起こす細菌を検出します。
子宮鏡検査、細菌培養検査、組織学的検査etc
<治療>
抗生物質の服用。
詳しくはコチラ⇒[慢性子宮内膜炎について]
子宮内フローラ。
子宮内フローラとは、子宮の中の菌のバランスのことです。子宮内の良い菌のバランスは、ラクトバチルス菌が90%以上を占めている状態です(腸とは異なる環境です)。ラクトバチルス菌が90%未満になると、着床しにくくなるとされています。この病態は、上記の慢性子宮内膜炎と同時に起こっていることも多いようで、セットで検査することが推奨されています。
<検査>
EMMA検査…子宮内膜の細菌の割合を網羅的に調べます。
<治療>
直接 ラクトバチルス菌を 膣剤で膣に入れます。
詳しくはコチラ⇒[子宮内フローラについて]
着床の窓。
子宮の内膜には、胚を受け入れる最適な時期(いわゆる「着床の窓が開いている時期」)というのがあるそうです。『胚移植』をする時期が、その最適な時期とズレている場合、着床はできません。
<検査>
ERA検査…胚移植に適切な時期を確認します。
<治療>
検査でわかった最適な移植時期に合わせて移植を行います。これにより、検査会社は妊娠率が25%向上すると発表しています。でも「まだ未解明な部門だ」という見解の先生もいらっしゃるようでした。
免疫の異常。
人間の身体は、臓器移植などをすると、免疫による拒絶反応を起こします。通常であれば、『免疫寛容』と言って、妊娠の時には この拒絶反応は起こりません。が、なぜか寛容されず、受精卵(胚)を異物と認識して拒絶反応を起こしちゃう人がいるのだそうです。
<検査>
抗核抗体検査(膠原病の確認。)
抗TPO抗体検査(甲状腺抗体の確認。甲状腺ホルモンとは別。)
Th1/Th2検査 等
<治療>
膠原病や甲状腺抗体の異常が判明した場合は、それぞれの治療を行います。
Th1/Th2検査で異常がわかった場合は、タクロリムスというお薬で、免疫機能をコントロールします。また、ビタミンDの不足がこの原因で免疫異常が起こるとの見解もあり、血中濃度が低いようならサプリメントなどで補給します。
銅/亜鉛比
・亜鉛;受精卵の細胞分裂を促す。子宮の環境を整える。
・銅;着床を阻害する。
亜鉛と銅は吸収経路が同じため、亜鉛が欠乏すると体内に銅が多く吸収され、着床障害が起こりやすくなります。
<血液検査>
血液検査。
<治療>
食生活改善、サプリ摂取等。
他
・子宮内のアシドフィルス菌(乳酸桿菌)の不足
・グラム陰性桿菌(エンドトキシン検査)… etc
他にも 上記のようなものなど、調べたらたくさん出てきました。『着床』の部門は未解明なことが多く、難しいですね。
『着床』の部門は ブラックボックスらしい。
この『着床』については、まだまだ未解明な「不妊治療」の中でも、特に!未解明な部門なのだそうです。近年は様々な検査が 出てきていますが、現時点ではデータがそろっていない部分も多く、これらの検査や治療が本当に効果を示すかどうかは まだわからないそうです。「ブラックボックス」という表現が使われていました。おもしろいですね。^^
「そもそも現在一般的に行われている『着床障害』に対する検査や治療は、将来的には「効果がない」と判断される可能性がないとは言い切れない」という先生もいました。
ということで、私の不安は消えました。なんで検査しないの?はやくした方がよくない?と思っていましたが、未解明なんですね。なら、焦る必要はないですね。^^
まとめ。
着床しない理由はまだまだ未解明!
いま現在、原因として挙げられているのは以下。
●慢性子宮内膜炎。
●子宮内フローラの乱れ。
●着床の窓のずれ。
●免疫の異常。
●その他いろいろある。
※『着床不全』 を考えるなら、『不育症』もセットで考えて!
不育症について⇒コチラ
着床しない受精卵は、どうなるの?
月経時に、子宮内膜とともに 排出される。
素朴な疑問でした。^^ 着床しなかった受精卵って、どうなるんでしょうか?吸収される?体の外に出ていく?? 調べてみたら、「生理のときに 出血とともに出ていく」と とある先生がおっしゃってました。なんだか、生理の血の中に 着床できなかった受精卵が入っていると思うと、生理の血を見るのが ちょっと複雑になりますね…。笑
参考にさせていただいたサイト
https://medicalnote.jp/contents/190522-002-ZM
https://medicalpark-shonan.com/medicalblog/1620/
https://www.ivf-shinagawa.com/ippan/cause/tyakusyo.html
(※私に医学的知識はありません。だいたいの概要をつかむために調べてまとめているので、若干のニュアンスの違いはご了承ください。ただ、大きな勘違いなどありましたら、ぜひご連絡ください!)